The Last Detail

旅と治療の記録。

皮膚移植のために入院した。

先月から入院している。

 

抗がん剤で右脚の腫瘍がほとんど消失したのだが夏にかけて爆発的に再発した。もうどうにもならんくらいに。皮弁するほかなくなった。

 

手術は朝9時から19時半頃までかかり、全身麻酔を長時間かけた上にうつ伏せ状態だったので胸骨に圧迫がかかり水疱ができて、術後1週間ほどは右胸骨が痛かった。

 

背中の皮膚を多発転移している右大腿に皮弁したのだが、移植範囲が24cm×10cmだったので全部を皮弁で賄うことはできず、人工真皮を2ヶ所に使用した。

 

夜中は痛くて眠れないし、飲み物も飲めないし、翌朝に限界を迎えて鎮痛剤の点滴を増やしてもらって、飲み水も喉が痛くて飲んだ気がしなかった。もうとにかく最悪な一晩。

 

手術後1週間は伏臥位か右側臥位の姿勢を維持してベッドで絶対安静と指示されたので、食事も寝ながら横向きで食べ、排便はオムツだし、歩けるようになるまではとにかく地獄のような1週間だった。

手術の翌日から1週間ほど38度前後の高熱が続いていて、術後の回復に伴う発熱なのか創部の感染が疑われて様子を見ていたのだが、抗原検査で菌が検出されたので結果的には創部感染による発熱だった。術後2週間ほどでCRPも落ち着いたので、軽症で済んだのだろう。

 

ただ人工真皮2ヶ所は結果的に失敗で、むしろ創部感染の原因になった可能性もあって、術後5日後くらいに取り除いたと思う。もう皮膚がなくて中の肉が見える状態。人工真皮を取り除いてからはシャワーも入れないのでベッド上で洗浄して消毒する作業を一日に何回か繰り返していたのだが、術後10日ほどでシャワーの許可が出た。最初は看護師さん付き添いで皮弁の部分と人工真皮を取り除いた肉の部分を専用の泡ソープで指洗いするのだが、エグいとしか表現のしようがない。激痛が走るかと思ったけれど痛みは全くなかった。シャワーは一日2回入って、とにかく創部の清潔を保って感染を防ぐように言われているので面倒くさいが1日に2回シャワーを浴びてる。

 

入院は毎回のことだがMRSAの関係で個室に入れられてるので、トイレとシャワーは周りの患者を気にせず入れるのが唯一の救い。

 

2週間ほどで人工真皮を剥がしたところの傷が少しずつ広がっているのが発覚して、局所麻酔を打って病室で縫い直しをした。

「何針縫った」とか聞かれるけど、それってそんなに重要なのかよ(cm単位の大きさの方が大事だろ)って思うし、今はステイプラーで縫い合わせることも多いから何針とかじゃないし。

 

縫い直しをしてからの回復は割と早くて、痛みはあるが歩けるし。

 

ただ今後どうなるかはわからん。

退院した後に、今回の皮膚移植の経過は写真でまとめようと思う。

今後、似た治療をされる方々には参考になるかもしれない。

グロいから引かれなければよいが。。