抗がん剤顛末記
2月から3週間おきに、計5回の抗がん剤投与を行った。
アドリアシン(ドキソルビシン)の単剤。
先週の木曜日に、一応最後となる投与を行ったのだが、治療過程の一区切りとして、今の感想を簡単に記録しておきたい。
まず、副作用だが、当初思っていたほど酷いものではなかった。
最初は、抗がん剤を投与する約3ヶ月間は仕事も両立できないのではないかと不安に感じていたものの、投与後1週間は身体に強い影響が残るが、その後は順調に体力が回復していく。このパターンを3週間おきに繰り返すというだけだった。
抗がん剤の投与後数日は食欲の大幅な低下、吐き気や大幅な体力低下がみられる。ベッドから出るのも辛い。しかしこの辺りは、事前に大量の飲料水や冷凍食品を買いだめしておけば難なく乗り切れる。体力低下も一日の中で波があって、割と元気に家事ができると思ったら寝込んでしまったり。。自分の体調の波を見極めながら生活を送る必要がある。
身体の表面的に大きく現れた副作用としては、脱毛が一番大きいだろう。
初投与の2~4週間の内に全部抜けた。
2か月後くらいから少しずつ眉毛も薄くなってくる。
あとは骨髄抑制。貧血。頭痛。自律神経の乱れからくる不眠。
翌日が仕事の時は、深夜の不眠と頭痛が辛すぎる。そういう時に限って食欲は低下するから、体力も低下する一方だ。
自分の場合は、右足の原発に創部感染が認められているので、免疫力が下がると抵抗力が落ちて一気に高熱を出したり、右足の浮腫みが悪化する。恐らく感染性と思われる高熱が投与1週間後に必ず出現していた。
抗がん剤に関わらず、体力的に無理をして免疫力が低下すると感染性の高熱を引き起こす可能性が高いし、それが二次的な病変を引き起こす可能性もあるので、今後の日常生活は慎重を重ねたいと思っている。
しかしながら、歩みを止めた時点で生活に喜びはない。
仕事でもプライベートでも、目標や理想を新たに掲げながら、日常を実りある豊かなものにしていきたい。