The Last Detail

旅と治療の記録。

北海道旅DAY⑥ 〜生命の息吹き〜

昨晩はテレビで第九を観て、日本酒を飲んで、そのまま10時には寝てしまった。

あけましておめでとうございます。眠いです。

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朝の5時半に自然と目が覚め、ホテルの部屋から日の出の方角を見ると、そこだけ雲がかかってました。笑ってしまった。知床や納沙布岬で朝の氷点下の冷たい海風を浴びながら凍えて初日の出を待っている人達がいるんですよ!!!たくさん!!!見に行かないでよかった!!

※当初の計画では、大晦日根室で迎えて初日の出を見ようとしていました。

もう一眠りして起きたら6時半すぎ。やばい。

急いでシャワーを浴び、着替えて朝食会場へ。

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東横インと違ってプリンスホテルのバイキングは豪華で最高です。

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朝食会場から見える朝陽を浴びた釧路の港が美しい。

新年という感じだ。綺麗に晴れてよかった。

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朝8時前には釧路の改札を抜けた。花咲線は100周年。

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今日は花咲線に乗る。花咲線は100周年ということもあって、だいぶ気合いが入っている。
いつものディーゼル車も100周年仕様とちょこっとだけ豪華に。

しかも2輌に増結!(帰りは1輌だった)

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ね?ちょっとだけ豪華でしょう?

なんか、テーブル席になってる。背もたれは木。まあ背もたれに関してはね、木だと固いから、従来の薄いクッションマットで良かったと思いますよ。JR北海道の上層部がなぜGOサインを出したのかはわかりませんが。。固い背もたれ、嫌でしょう。しかも冷たいし。デザイン重視で勘違いしちゃったんだろうね。

 

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花咲線で楽しみだったのは、圧倒的な車窓。これにつきる。

快晴の元旦に、約40年前に製造された列車に乗りながら道東の太平洋の海原を眺めるなんて、最高じゃないか。

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海が凍っている。魔法だ。

花咲線はどんなところを走っているのか?

このツイートをご覧いただきたい。

なんとこの列車、俺が乗っているのである。

実際のところ、私は車窓からこの撮影者を見ていた。

雪が積もる台地に1人で立っている人がいるもんだから、隣に座っていた乗客グループの若者が「すげえ!あんなとこに人が立ってる」と驚いていた。

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赤丸が俺です。

花咲線で凄いのは「動物が多く現れる区間なので非常ブレーキをかけることがあります」と注意の車内放送が流れるところだ。実際のところ今日、俺は野生の鹿を20頭くらいみたし、線路のど真ん中に座ってドカないよくわからないデカい鳥も1羽見た。

多くの野生動物が暮らす線区なのだ。ここは人間の街ではない。動物達の聖域の一部を、人間がお借りしている。そういった場所なのだ。動物達が列車を邪魔しているのではなく、列車が動物達の邪魔をしているのだ。

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そんなこんなで根室駅に着いた。

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「森の恵み」

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折り返しの列車を待つ人々で駅舎内は大混雑。

おそらく初日の出を見た人達であろう。釧路方面の改札口は入場待ちの人達が大行列を成していた。帰りが不安だ。
バスに乗り継ぎ、目的地へと向かう。

 

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相変わらず車窓は美しい。道東の太平洋は荘厳だ。

 

 

 

 

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着いた。

ここが目的地だ。

言葉なんていらない。

日本本土最東端、納沙布岬だ。

 

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遠くに国後島が見える。

 

 

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大自然に根を張り生きている人々は偉大だ。

 

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神と和解せよ。

 

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散策。哀愁ではない。

 

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もはや氷点下の気温にも慣れた。

 

40分ほどで折り返しのバスが来る。

乗り過ごしたら命に関わる。めっちゃ寒い。寒いというか痛い。

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帰りの釧路方面の列車は案の定、超満員。

しかし俺は「これ幸い」と席取り合戦を争う観光客を放置し、運転席の直後を陣取った。座れないなら絶景が見える場所を陣取って立ってればいいのに。馬鹿なのかな。

※しかし3時間立ってるのは、高齢者には辛いだろう。

 

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ドアが開く都度、意味もなく写真を撮る。

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彼は良い職場に就いたな。

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自転車を折り畳んで乗ってくる客もいて大混雑。

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10分ちょっとの遅延で釧路着。

前面扉に「ルパン三世」のマークが描かれている。

この車輌、ルパン三世のラッピング車だった。

「なぜルパン?」と思いGoogle先生に聞いてみたところ、ルパン三世の作者モンキーパンチ氏は、この花咲線沿線の出身だそうだ。それを記念して、1輌だけルパン三世仕様車を走らせているらしい。

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ルパン三世花咲線の沿線住民の誇りなのだろう。

ラッピング車は数年で元の塗装に戻されてしまうことが多いが、このラッピングは末長く活躍して貰いたいものだ。

 

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昭和の香りが残っていた。

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日が傾く釧路駅

 

 

私の旅も終わりが見えてきた。

終わりのない旅なんて存在しない。存在してはならない。

それは生命の摂理に反する。

今の旅はいつかの旅。

やがて旅が終わり、そしてまたいつか、新たな旅が始まる。

大自然の生命が輪廻し続けるように...